オープンCAEシンポジウム2014案内PDFファイル(最終版.2014年11月5日版と実質的な違いはありません)

お知らせ

  • (2014/11/17) 講演発表スライドの一部を掲載しました.
  • (2014/11/13) PeaTixでの申込みが設定の都合上11/13 9:00で締切られてしましたが,講演会と懇親会の参加申込みは当日も受け付けます.
  • (2014/11/11) 会場の定員に達したため「流体トレーニング(中級):cfMeshによるメッシュ作成演習」の申込みを締め切りました.
  • (2014/10/31) オープンCAEシンポジウム2014の講演申込を締め切りました.
  • (2014/10/17) オープンCAEシンポジウム2014の参加申込を開始しました.
    • 参加申込受付開始: 2014年10月17日(金)
    • 参加申込締切 : 2014年11月13日(木) 10:00
  • (2014/9/9) オープンCAEシンポジウム2014の講演申込を開始しました.
    • 講演申込受付開始: 2014年9月9日(火)
    • 講演申込締切 : 2014年10月31日(金)

概要

会員種別 正・賛助・公益会員
CAE懇話会正会員・賛助会員
学生会員 社会人非会員 学生非会員
トレーニング
(11月13日)
10,000円 5,000円 20,000円 10,000円
講演会
(11月14日)
4,000円 2,000円 10,000円 6,000円

(注):トレーニング参加費は参加コマ数によらず定額です.
(注):トレーニング参加費にはトレーニング用のUSB(トレーニング用テキストも同梱)の費用も含まれます.
(注):賛助会員は3名まで,公益会員は1名まで正会員の参加費と同じです.
(注):参加申込時に学会入会申込をされる方は会員価格が適用されます.入会申込は入会のご案内と会費をご覧ください.

  • トレーニング,講演会,懇親会のいずれかに参加された正会員・学生会員の方には,OpenFOAM(R)ユーザガイド和訳の旧版(Version2.1.1,Version2.1.0)を在庫がある限り一部無料で進呈します.
  • トレーニングに参加された学生会員の方には以下を各一部無料で進呈致します.
    • 書籍:OpenFOAM(R)ユーザガイド和訳 Version2.2.0
    • 書籍:OpenFOAM(R)プログラマズガイド和訳 Version2.1.0
  • 講演発表
    発表時間は1件につき18分(発表15分+質疑応答3分)とします.
    (注):講演発表は,原則として発表者が当学会の会員であるか,所属団体が賛助会員もしくは公益会員である必要があります.
  • 参加申込
    参加申込締切:2014年11月13日(木) 10:00まで
    参加申込はPeatixチケットを購入し,当日にQRコード入りチケットを印刷の上ご持参ください.
    (注):ATM・コンビニ支払の期限は11月12日(水)までとなっています.
  • 懇親会
    • 日時:11月14日(金) 18:45-20:30
    • 場所:レストランとき(カルチャー棟2階)
    • 参加費:社会人 4000円,学生 2000円
  • 問い合わせ先:オープンCAEシンポジウム2014実行委員会事務局
    symposium2014(at)www.opencae.or.jp, (at)を@に変換してください.

トレーニング環境(予定)

  • トレーニング用に配布するブータブルUSB(トレーニングテキストも同梱)を用いて演習を行います.
  • ノートパソコンを持参ください.推奨環境は以下の通りです.
    • CPU: Pentium4以上 (64bit対応のCPU)
    • OS: Windows XP以降(CPUが64bit対応であれば,OSは32bit版でも可),または MacOS X 10.5以降
    • RAM: 2GB以上
    • 空きUSBポート: 1つ以上
    • マウス: Macの場合には,ParaViewの操作のために外付けのホイールボタン付きマウスを持参されることをお勧めします.
    • 並列計算の演習を行いますので,ノートPCのコア数が2つ以上が望ましいですが,コア数1でも擬似的に並列計算の演習は行えます.
  • Macの場合には,USBから起動できないので,その代わりにUSBメモリで配布するディスクイメージをVirtualBoxやVMWare等の仮想環境ソフトウェアから起動して頂きます.そのため,必ず事前に仮想環境ソフトウェアをインストールしておいてください.
  • Windows8.1の最新マシンでは,通常にはUSBから起動できない場合がありますので,その変更方法(UEFI BIOS)がわからない場合は,上のMacの場合と同じく 事前に仮想環境ソフトウェア(VMWare Player がお勧め)をインストールしておいてください.
  • 「OpenFOAM並列計算とParaView並列可視化」を受講される方は,以下のソフトをインストールしておいてください.(OpenFOAMの計算も,ParaViewのサーバーも,リモートで実行しますので,ノートPCにはssh接続ソフトとParaViewクライアントのみが必要になります)
    • ssh 接続ソフト(必須)
      例) Tera Term
    • paraview 4.1.0(必須)
      例)Paraview
    • x2go クライアント(必須ではないがインストールしておけば便利なソフト)
      例)x2goclient
  • 「基本講座:Salome-Mecaの導入と基本演習」「実践講座:Salome-Mecaによる接触解析演習」では,解析環境を構築したPCを持参頂いてトレーニングを行います.
    • 解析環境は,テキストとして工学社発行「オープンCAE「Saloem- Meca」構造解析「固有値」「熱伝導」解析編」をご準備頂き,この附録DVDを用い構築します.
      • DVD起動が可能な場合には,直接にテキスト附録DVDので起動することをご確認ください.
      • 継続的に利用するならば,テキスト附録Bを参考に仮想マシン環境に附録DVDを用いて解析環境を構築してください.
    • PCの推奨環境は,他のトレーニングと同等です.

プログラム

トレーニング【1日目:11月13日(木)】

時間 流体系トレーニング(場所:センター棟414室) 時間 構造系・その他トレーニング(場所:センター棟415室)
13:10-13:30 受付(場所:センター棟414室)
13:30-15:00 流体トレーニング(初級):はじめてのDEXCS for OpenFOAM2014
講師:野村 悦治 (OCSE^2)
(注):会場の定員に達したため、申込みを締め切りました.

概要:DEXCS for OpenFOAMの概要説明,操作解説.マシンの起動からモデル設定,計算実行,結果の可視化まで,一連の作業の実習を行うとともに,講習後の実践的な活用に向けての使用法を概説します.
13:30-15:00 基本講座:Salome-Mecaの導入と基本演習
講師:柴田 良一(岐阜工業高等専門学校)

概要:最新刊『オープンCAE「Salome‐Meca」構造解析―固有値熱伝導解析編』を用いて,解析環境の構築支援を行い,基本講座として熱伝導解析を演習します.
15:00-15:15 休憩
15:15-16:45 流体トレーニング(中級):cfMeshによるメッシュ作成演習
講師:野村 悦治 (OCSE^2)
(注):会場の定員に達したため、申込みを締め切りました. 

概要:本年公開されたcfMeshというオープンソースの自動メッシュ作成ツールによるメッシュ作成演習を行います.DEXCS2014 for OpenFOAM(R)を活用することで,形状作成から,メッシュ分割方案の設定,メッシュ作成,確認までの一連の作業を,コマンド入力不要で実施できるようになります.
15:15-16:45 実践講座:Salome-Mecaによる接触解析演習
講師:柴田 良一(岐阜工業高等専門学校)

概要:基礎講座で準備した解析環境を用いて,実践的な構造解析を目指して,単純なアセンブリモデルで接触解析に取り組むための基本的な知識や操作を習得します.
16:45-17:00 休憩
17:00-18:30 OpenFOAMソースコード入門
講師:中川 慎二 (富山県立大学)

概要:OpenFOAM の利用者を対象とし,OpenFOAMのソースコードの読み方の基本を学びます.OpenFOAMの中で最も基本的なソルバの1つ”laplacianFoam”(熱伝導方程式を解くソルバ)を例にとります.実際にOpenFOAMのソースコードを見ながら,OpenFOAMのソースコードの特徴,ソースコード解読初心者が躓きやすい点などについても,解説します.
17:00-18:30 OpenFOAM並列計算とParaView並列可視化
講師:吉田 正典 (株式会社爆発研究所)

概要:Amazon EC2 を使って,並列環境構築・OpenFOAMの並列実行と,ParaView並列可視 化のトレーニングを行います.ノートPCをご持参下さい.参加申込者には開催1週間前までに準備すべき事項(sshクライアント・ParaViewクライアントのインストールなど)を連絡いたします.EC2アカウントはこちらで準備します.
18:30-19:00 フォローアップタイム

講演会【2日目:11月14日(金)】

時間 講演会(場所:センター棟416室)
8:40-9:00 受付 (開場 8:40)
9:00-9:10 オープニング 司会:西 剛伺(日本AMD)
9:10-9:20 スポンサードセッション 司会:新倉 寿夫(NUMECAジャパン)
09:10-09:15 「オープンソースGUI「Helyx-OS」」 吉野 孝(株式会社CAEソリューションズ)
09:15-09:20 「OpenFOAM GUI OpenCFDのご紹介」 三邉 考志(日本イーエスアイ株式会社)
09:20-10:15 基調講演1 司会:今野 雅(OCAEL)
「爆発・衝撃の数値シミュレーション」
吉田 正典 氏(株式会社爆発研究所,オープンCAE学会前会長)

“Numerical Simulations of Explosion and Shock Impact Phenomena” 爆発・衝撃現象の数値シミュレーションの実例,実験による検証の重要性,爆発・衝撃シミュレーションに用いているオープンソースソフトについてそれらの特徴と利用例及び商用ライセンスソフトに対する課題,などについてまとめた内容をご紹介いたします.
10:15-10:25 休憩
10:25-11:40 一般セッション 司会:今野 雅(OCAEL)
10:25-10:43 「「京」コンピュータによる複雑形状建築物を対象とした壁面風圧評価のためのLarge-Eddy Simulation」
挾間 貴雅,伊藤 嘉晃,近藤 宏二,山本 学(鹿島建設(株)技術研究所)
:
現在実施中の京コンピュータ公募である「LESを利用してのバルコニーを有する高層建築物の風圧予測」について,京コンピュータでの実施状況およびチューニング状況について報告する.具体的には,計算対象の複雑さと計算資源規模との関連について,これまでの一連の計算である「単体角柱ケース」「街区+角柱ケース」「街区+複雑表面建物ケース(バルコニーを有する場合)」の結果を用いて説明し,京コンピュータ級の計算資源利用の位置付け,および今後の計算ロードマップについて説明する.
10:44-11:02 「OpenFOAMへの疎行列計算ライブラリXabclibの適用と評価」
櫻井 隆雄(日立製作所),片桐 孝洋,大島 聡史(東京大学),猪貝 光祥(日立超LSIシステムズ),黒田 久泰(愛媛大学)
:
本発表では,OpenFOAMの疎行列連立一次方程式部分への,発表者らが開発しているOSSの疎行列計算ライブラリXabclibの適用について述べる.Xabclibには,スレッド並列化機能と,入力に合わせてパラメータを自動設定する自動チューニング機能が実装されており,高速化が期待される.4つのチュートリアルで評価した結果,疎行列連立一次方程式解法処理が16スレッドの並列化により最大11.1倍に高速化されると確認できた.
11:03-11:21 「OpenFOAM User Conference 2014 Berlin」
Alseny Diallo(日本イーエスアイ株式会社)
:
10月8,9,10にドイツ ベルリンで開催されましたOpenFOAMユーザー会から,OpenFOAMの開発状況などのトピックをご紹介します.
11:22-11:40 「OpenMDAOを用いた最適化とその評価」
坪田 遼(オープンCAE勉強会@関西)
:
NASA グレンリサーチセンターを中心に開発,公開が行われている最適化フレームワークOpenMDAOを使用したベンチマーク例とその評価について報告します.
11:40-12:30 昼食
時間 講演会(場所:センター棟416室) 時間 講演会(場所:センター棟405室)
12:30-14:05 流体セッション 司会:木村(オープンCAE学会) 12:30-14:05 構造セッション 司会:酒井 秀久(富士通アドバンストテクノロジ)
12:31-12:49 「オープンソースによるポンプ吸込水槽の流れ解析」
富松 重行(株式会社電業社機械製作所)
:
近年,企業でもオープンソースの活用が盛んになってきているが,市販ソフトに比べて発散しやすい点が解析数を増やす上での問題となっている.ここでは,メッシュモデルを色々と変更してFrontFlow,OpenFOAMによるポンプ吸込水槽の流れ解析を行ったので,その結果について報告する.
12:31-12:49 「Salome-mecaを使用したRC構造物の弾塑性解析」
信高 未咲(株式会社森村設計),柴田 良一(岐阜工業高等専門学校)
:
構造設計計算に基づいて設計した鉄筋コンクリート構造の架構モデルについて,有限要素法によるオープンソースCAEのSalome-mecaを用いた精密な数値解析の有用性の検討を行った.コンクリートのひび割れ解析を行い,シミュレーションにおけるひび割れ再現の課題を明らかにした.また,終局耐力解析の応力度分布の挙動より,実際の鉄筋コンクリート架構に見られるような挙動が再現可能であることを確認し,有限要素法によるオープンソースCAEを用いた数値解析が鉄筋コンクリート構造物に対して有効であることを明らかにした.
12:50-13:08 「湿式クラッチ内移動現象の実測とシミュレーション」
高木 洋平,岡野 泰則(大阪大学大学院),宮川 将敏,片山 信行(エフ・シー・シー)
:
四輪車・二輪車に用いられる湿式多板クラッチではクラッチプレート間に潤滑油が存在するため,係合していない空転状態でエネルギーロスにつながるドラグトルクを減らすことが重要となる.高速回転時での周囲からの気泡混入によるトルク変化を解明するために,単板ドラグトルク試験とOpenFOAMによる単相・混相流解析を実施した結果について報告する.
12:50-13:08 「膜材料の引裂き現象に関する粒子モデルによる数値解析的研究」
柴田 良一(岐阜工業高等専門学校)
:
建築物の新しい空間利用や自由な設計が求められている中で,自由な造形が可能である膜材料を用いた膜構造が注目されている.それに伴って,引張材の役割を持つ膜材料の特性や安全性の検証が求められている.そこで,本研究では新たな破壊理論として注目されるPeridynamicsに基づいてオープンソースによる数値解析を行い,膜材料の注目すべき特性として引裂き現象の再現を目指し,膜材料を定性的に評価する.
13:09-13:27 「矩形筐体内に設置した円柱障害物周りの脈動流のOpenFOAMによる分析」
福江 高志(岩手大学),谷津 なつき(岩手大学大学院),小幡 一真,廣瀬 宏一(岩手大学),白川 英観(富山高等専門学校)
:
本研究では熱機器の省エネルギ化を目標とした伝熱性能の改善や消費電力低減を目的として,生物の血液の流れのような脈動流を熱機器へ応用するための検討を行っている.特に,熱機器内部の実装部品を模擬した障害物まわりの脈動流の流動特性や伝熱特性の詳細を分析するために,OpenFOAMによる熱流体解析を実施している.現在の取り組み状況や今後の課題について報告する.
13:09-13:27 「FrontISTRによる電子機器装置の圧迫シミュレーション」
稲垣 和久,坂入 慎,酒井 秀久(富士通アドバンストテクノロジ株式会社)
:
ノートPCやスマートフォンといったポータブル電子機器の構造設計においては,軽量薄型であることと堅牢性の両立が課題である.これらの機器の設計では圧迫シミュレーションを実施し,筐体が外部から荷重を受けた際に発生する変形および応力を評価している.本発表では,従来商用ソフトを用いて実施していた当解析を,オープンソースの有限要素法構造解析ソフトウェアFrontISTRを用いて実施した結果について報告する.FrontISTRの持つ非線形解析機能,特に圧迫シミュレーションで多用される接触解析機能についてカスタマイズを行い,商用ソフトと同等の精度,計算時間で解析が可能になった.
13:28-13:46 「OpenFOAM標準ソルバdsmcFoamの機能拡張」
呉 広鎬(株式会社ソフトフロー)
:
標準ソルバdsmcFoamには粒子間衝突モデルのみ実装されている.ここでは,クラスタの生成,凝縮と蒸発モデル,それに伴う流入境界条件,初期値設定ツールを開発した.dsmcFoamの既存機能と新機能,新規モデルの開発方法について報告する.
13:28-13:46 「フリーウェアを用いたCADモデルの作成」
湯山 喜芳,酒井 秀久(オープンCAE勉強会)
:
CAEのモデル作成に必要な作業としてのCADモデル作成に関し,2Dあるいは3Dスキャナを用いたアプローチとモデル構築に必要なソフトウェア及びをこれらの方法により改めて問題となった問題等を実例を交えて説明する.
13:47-14:05 「Simulation of Fire Sprinkler Spray using OpenFOAM」
Mohsen Battoei(ESI Group)
:
Fire sprinklers are a critical component of a building fire suppression system. To certify sprinklers, UL conducts a test known as the Actual Delivered Density (ADD) test. To help accelerate the product development process and market access, UL has over the years begun to examine the potential for simulation to supplement or complement physical testing. In this presentation, we will focus on the challenges and capabilities to developing a virtual ADD test.
13:47-14:05 「Salome-Meca日本語化の現状とこれから」
杉本 健(NPO法人 CAE懇話会 Salome-Meca活用研究会)
:
これまで当Salome-Meca活用研究会にて活動して参りましたSalome-Mecaの日本語化ですが,昨年1月に公開されたSalome-Meca2014.1からおかげさまで日本語が標準搭載されました.これも皆様に応援して頂けた結果だと考えております.ありがとうございます.今回は,日本語化の現状とこれからの展望についてご報告させて頂きます.
14:05-14:15 休憩
14:15-15:50 並列計算・可視化セッション 司会:松村 茂(EQN) 14:15-15:50 学生セッション 司会:中川 慎二(富山県立大学)
14:16-14:34 「OpenFOAMのMPI+OpenMP+GPGPUによる高速計算」
松村 茂(株式会社EQN)
:
流体・構造等のシミュレーションの多くは一般に線形ソルバーにおいて方程式を解くために計算時間のほとんどの時間を消費する.OpenFOAMにおいてこの線形ソルバーを差し替え,MPIとOpenMPとGPGPUを利用し超高速に計算できるようにする方法と,そのベンチマーク結果を示す.
14:16-14:34 「OpenFOAMによる細管内固液混相流のシミュレーション」
入山 卓,中川 慎二,畠山 友行(富山県立大学)
:
細管に相変化マイクロカプセル懸濁液を流す液冷技術は電子機器の温度上昇低減に効果的である.これまでの研究ではERTトモグラフィーを使ってカプセルの分散状況を可視化した.しかし,管直径および粒子径が小さいため,詳細な分布状況や,カプセル内部の固液相変化率などは不明のままである.本研究では,OpenFOAMを用い細管を流れる粒子の分散状況をシミュレーションする.粒子の運動をDEM法,連続体として扱う二流体モデルの二手法でシミュレーションし,その実用性を検討した.
14:35-14:53 「オブジェクト指向プログラミングに基づいた流体解析プログラムのCUDA Fortran実装の試み」
出川 智啓(長岡技術科学大学),中道 義之(名古屋大学)
:
大学等において数値計算法に関する研究を遂行する場合,研究を担当していた学生の卒業と共に作成された計算コードの詳細が失われ,コードが死蔵される.このような状況に対する改善案として,オブジェクト指向プログラミングが導入できないかを検討した.数値計算分野ではFortranで書かれた資産が多く蓄積されていることから,Fortranでオブジェクト指向プログラミングを行うことにより,これまでの資産を継承しながら再利用性を高めることができると考えられる.簡単な流体解析プログラムの実装を試み,その可能性や発展性,および問題点について報告する.
14:35-14:53 「OpenFOAMによる 回転機械(たらい式水車)の 気液混相流解析」
谷口 達也,中川 慎二(富山県立大学),上坂 博亨(富山国際大学),伊藤 宗康,佐藤 弘規(川端鐵工)
:
OpenFOAMを用いて,たらい式水車の数値シミュレーションを実施した.たらい式水車では,円筒型容器(たらい)に流入した水が回転しながら,底部の穴から流出する.この回転流によって水車を回す.気液界面の変形と水車翼の回転運動を取り入れるために,interDyMFoamソルバを活用した.流入水により形成される回転流および水車翼によって生じる流れを明らかにし,たらい式水車の改良を目指している.
14:54-15:12 「個別要素法シミュレータLIGGGHTSを用いたボールミルの粉砕性予測技術」
大塚 順(住友電気工業株式会社)
:
焼結硬質材料など多くの素形材を製造する粉末冶金は金属粉末を成型して焼結し金属製品を造る製法であり,原料粉末を粉砕用ボールの摩擦と衝撃により粉砕・混合することから始まる.粉砕・混合のプロセス条件を検討するため,オープンソースの個別要素法シミュレータLIGGGHTSを用いて粉砕性を予測するCAE技術を開発している.しかし,投入されるボールは膨大な数となり計算に長時間を要するため,計算の高速化が求められる.スーパーコンピュータ「京」のトライアル・ユースを利用して大規模並列計算を実施したので,ベンチマーク結果を報告する.また,解析精度向上に関しての取り組みについても報告する.
14:54-15:12 「角柱のある平行平板間流れと熱伝達のOpenFOAMによるLES解析」
伊熊 克典(同志社大学大学院),中川 慎二(富山県立大学),千田 衞,稲岡 恭二(同志社大学)
:
近年,化石燃料の枯渇化や地球温暖化の問題が深刻化していることから,熱エネルギーの有効利用を図るため,熱伝達促進の研究が行われている.熱伝達を向上させる手段の一つとして,平行平板間流路に乱れ促進体を設置する方法がある.チャネル流路内に乱れ促進体を挿入することにより,物体後流では渦が発生し,壁面において伝熱促進されることが報告されている.本研究では,OpenFOAMを用い渦の構造と熱伝達促進の関係を明らかにすることを目的とし,シミュレーション結果と実験結果を比較した.なお,本研究ではLESモデルを用いて,pimpleFoamソルバにエネルギー式を加えた改良ソルバを用いた.
15:13-15:31 「汎用ポストプロセッサーEnSightの大規模データ対応」
吉川 慈人(CEIソフトウェア株式会社)
:
EnSightは,流体解析,構造解析等,様々な用途で簡単に使える可視化ソフトです.本講演では,OpenFOAMによる大規模解析結果を用いて,EnSightの並列処理機能とその効果について説明します.また,事例を交えながら,他の様々な大規模データ向けの機能についても紹介します.
15:13-15:31 「密閉容器内に水平に置かれた加熱回転円板上の共存対流のOpenFOAM解析」
細川 雄介(岩手大学工学部),谷津 なつき(岩手大学大学院),廣瀬 宏一,福江 高志(岩手大学)
:
加熱回転円板上の伝熱は広範な工業製品にみられる重要な基礎現象であり,回転機器の高精度化に伴い広く研究されている.本研究では特に,自転車のディスクホイール内のディスクブレーキや,CVD装置などにみられる低速回転時に発生する,浮力による自然対流と遠心力による強制対流が複合する共存対流に関する研究を進めている.本報告では,水平に設置した密閉円筒容器内で回転する加熱円板上の共存対流熱伝達を,OpenFOAMを用いて解析した結果について,研究室で別途実施している自作プログラムの解析結果と比較しながら報告する.
15:32-15:50 「最新CPU・GPUを用いたParaView並列可視化」
吉田 正典,千田 哲明,熊木 竜也(株式会社爆発研究所)
:
OpenFOAM計算結果を,Haswell世代のCPUと最新世代GPUを用いてParaView並列可視化を行った.本講演では,並列可視化のスケーラビリティに関して報告します.
15:32-15:50 「channelFoamを用いたチャネル乱流の直接数値計算」
中本 真義,高木 洋平,岡野 泰則(大阪大学)
:
固体壁面と流体との摩擦抵抗を低減することは多くの分野において非常に重要な課題となっている.本発表は,壁乱流の最も単純な形状であるチャネル乱流において,壁条件を変化させることによる摩擦抵抗低減を目指すものである.特に,摩擦抵抗において重要となる乱流状態を様々なポストユーティリティを使い定性的に評価する.
15:50-16:05 休憩
時間 講演会(場所:センター棟416室)
16:05-16:15 スポンサードセッション 司会:西 剛伺(日本AMD)
16:05-16:10 「OpenFOAMを業務で適用するコツ」 新倉 寿夫(NUMECAジャパン株式会社)
16:10-16:15 「汎用ポストプロセッサーEnSightの御紹介」 吉川 慈人(CEIソフトウエア株式会社)
16:15-17:10 基調講演2 司会:三邉 考志(日本イーエスアイ)
「航空機開発を加速する2つの技術 −CFDと3Dプリント−」
重谷 秀夫 氏(東京流研株式会社)

最新の旅客機開発を旧来の風洞試験に頼ると100年かかると言われています.80年代から実用化されたCFDはこの風洞試験時間を劇的に減らすことで開発期間を10年に短縮しました.更に90年代から導入された3Dプリント(光造形)技術は,短期試作性によって風洞試験期間を大幅に削減し,新たな計測法を実現することで増加しがちな開発期間を抑えることに寄与しています.本講演では主に3Dプリントの活用に視点を置き,CFDと融合させた最新の開発実態を,ビジネスジェットの開発事例を挙げて説明し,得られた成果と課題,そして今後の展開について述べます.
17:10-17:20 休憩
17:20-18:15 パネルディスカッション「実測とシミュレーション」 司会:柴田 良一(岐阜工業高等専門学校)
パネリスト(順不同):重谷 秀夫(東京流研株式会社),吉田 正典(株式会社爆発研究所),挾間 貴雅(鹿島建設(株)技術研究所),福江 高志(岩手大学),高木 洋平(大阪大学)
実測とシミュレーションの双方に携わっていらっしゃる企業,教育機関の方々にパネリストとしてご登壇頂き,実測とシミュレーションにおいて,抱える問題点や新たな可能性について討論して頂きます.
18:15-18:30 クロージング,表彰式(田辺賞・学生優秀発表賞),学会イベント告知
18:45-20:30 懇親会(場所:カルチャー棟レストランとき)
実行委員長スピーチ,田辺賞・学生優秀発表賞受賞者スピーチ

実行委員

  • 委員長:柴田 良一(岐阜工業高等専門学校)
  • 現地委員長:西 剛伺(日本AMD)
  • トレーニング:大渕 真志(荏原製作所)
  • 基調講演:今野 雅(OCAEL),三邉 考志(日本イーエスアイ)
  • 流体セッション:木村(オープンCAE学会)
  • 構造セッション:酒井 秀久(富士通アドバンストテクノロジ)
  • 学生セッション:中川 慎二(富山県立大学)
  • 並列計算セッション:金田 誠(オープンCAE勉強会@関東(流体など)),松村 茂(EQN)
  • 可視化セッション:吉田 正典(爆発研究所)
  • Web:高木 洋平,中本 真義(大阪大学)
  • 録画:今野 雅(OCAEL)
  • 会場:新倉 寿夫(NUMECAジャパン)
  • 事務:中島 真理(爆発研究所)
  • 問い合わせ先:オープンCAEシンポジウム2014実行委員会事務局
    symposium2014(at)www.opencae.or.jp, (at)を@に変換してください.